仮面ライダーゼロワンについて

 

みんな見ているだろうか????

令和一作目の仮面ライダー、ゼロワンを!!!!!!!!

俺は仮面ライダー、ほぼ興味なかったんだがツイッターで腹筋崩壊太郎がトレンド入りし、あらすじが目に入ってしまったばかりに沼に引きずり込まれてしまったというわけだな(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)

 

ちなみに俺は過去に一度だけ仮面ライダーに熱中したことがあって、響鬼は途中からだがリアルタイムでそこそこ見ていた。コミカルながら渋いあの世界観に魅かれたわけだな!

劇場版も見に行ったし、特撮ニュータイプも一度買っている!

 

しかし繰り返しになるが、響鬼以前(クウガ~剣)、響鬼以降(カブト~ジオウ)はただのジャパニーズ・ナード・カルチャーの一部としてしか認識しておらず、ディケイドをたまに茶化しながら見る以外は仮面ライダーは全く俺の人生にかかわってこなかったと言えよう!!!マジでオーズくらいからはタイトルすら分かっていない。

 

じゃあなんでそんな俺が今回のゼロワンに注目しているのか??

ゼロワンは何が他の仮面ライダーと違うのか????

俺もそんな熱心に見ているわけではないからかなり雑な考察になってしまいそうなのはご了承願いたい!!!!!

 

 

 

まずはゼロワンが一体なんの話なのかを確認しよう。面倒なので公式から引用しようと思ったんだがコピペ出来ないんでリンク先を見てくれ!!!!!!

www.tv-asahi.co.jp

 

読んだか!!????

飛電インテリジェンスっていうテクノロジー系企業がAI搭載のお仕事ロボットを製造して各所に派遣し、労働力として民間で運用してる世界、ってのが舞台らしいな!!

だけどそのAIがテロリストにハックされて人間を襲うようになり、それを倒さないといけない、それと戦うのが飛電インテリジェンスの社長、めちゃくちゃ蛍光色が目に痛い主人公の仮面ライダーゼロワン、って話なわけ。

 

このお仕事ロボットは商標的にはヒューマギアと名付けられていて、そしてこれも飛電インテリジェンス製らしいが、ゼアという通信衛星によって制御されているらしい。ドラマだと制御というよりデータバンクのサーバをそこに置いてあるだけな感じはするが…。衛星を介してマニュアル制御でもする描写がこの先あるんだろうか?

 

さて、ここまでで何かに気付かないだろうか???

君なら気付いたはずだ。

 

飛電インテリジェンスが製造したヒューマギアと戦うのが、飛電インテリジェンスの製造した仮面ライダー…。飛電インテリジェンスは自社製品同士を戦わせているわけだ。

普通はそんなことはわざわざやらないが…、事実飛電インテリジェンスは第一話で自社製のお仕事ロボ、芸人型ヒューマギアの腹筋崩壊太郎がテロリストの滅亡迅雷ネットにハックされて暴走し、街の人々を襲い始めた後迅速に仮面ライダーゼロワンを出動させ対応を図った。

 

これは飛電インテリジェンスの先代社長が「ヒューマギアはいずれ何らかの理由で人類を危機に陥れ得るかもしれない」と予想し、通信衛星ゼアがヒューマギアの暴走を予見した瞬間にその脅威に対抗し得るゼロワンドライバ(変身ベルト)を作るようなプログラムを用意していたから可能だったみたいだ。

 

「察知した瞬間じゃなくって予め最初からベルト用意しとけばよくね?????」とも思ったが、有事でもないのに武力を所持しているのはまずいとでも思ったのではないかな????まあ有事だとしても民間の企業が武力を行使すんのは法的にどうなんかとは思うが……。。。

ともかくそれを可能にするために、劇中ではゼアが社長室の3Dプリンタに対しゼロワンドライバを形成するような命令を出していた。

危機察知→製造命令→形成

というシーケンス制御による完璧なオートメーションだな!!!!!危機管理も究極な省力化で遂行する。これが飛電インテリジェンスの企業力か!!!!

 

話を戻すと、先代飛電社長は、人間の筋力を超える機械的出力、人間の記憶力を超えるデータライブラリ及び人間の思考力を超える演算能力を持ったヒューマギアは使い方を誤れば人類にとって脅威に成り得ると分かっていた。そのため、ヒューマギアに対抗出来る別の力=人間に装着して戦えるパワードスーツ=仮面ライダーゼロワンを人類の懐刀として通信衛星ゼアのデータサーバ内に格納していた。自らが生み出したリスクは自ら抑止する、ということ!!!

つまり人類にとっての脅威は人類が生み出した道具!!!結局ヒューマギアに対抗するということは人類自らの行為にケジメをつける、ということなのだ!!!!!

主人公、飛電或人の決め台詞「お前を倒せるのはただ一人、俺だ!」にはそういう意味が込められているんじゃなかろうか???

 

 

従来、平成以降の仮面ライダーは「大人の鑑賞にも耐えられるリアルで重厚な設定とストーリー」とされてきた…(真面目に見たことないんでネットでそう言われてるのを知っただけだけど)。

確かに仮面ライダー響鬼では、主人公、明日夢の精神的成長が緻密に表現されていた。

斬鬼が魂の消滅を厭わず、蘇りの呪いを施しながら弟子を励まし戦う姿は全特撮ファンを男泣きさせただろう。

そしてそれらのエピソード一つ一つはネットの言う通り、きっと大人でも十分楽しめた はずだ!!!!!

 

しかし!!!!!!!!!!!

じゃあ彼らは何と戦っていたか!!!!!!!!

 

魔化魍!!!!!!

という、

なんか人間に被害をもたらす自然界の力によって生み出され、古来より生き続けるスーパーナチュラルな存在、という妖怪!!!である!!!!!

 

ヤバい!!!!キング・オブ・ファイターズ並に設定がいい加減だ!!!!!!!地球意思オロチと同レベルだ!!!!!!!!!

え????オロチ現象と言ったら大量の魔化魍が無秩序に出現する現象?!!???

そんなところまで被らんでいい!!!!!!!

 

他のタイトルも見てみると、グロンギアンノウンオルフェノク、などなど、大体がオカルトと戦っている。

これはちょっと、「リアル」とは言い難いんじゃないかと思うが、どうだろうか???????!!!?

俺が今までなぜ仮面ライダーに魅力を感じることが少なかったかというと、「ヒーローと怪人が戦うドラマを見て何になんねん」という、仮面ライダーシリーズの存在を根本から否定しかねない価値観を持っていたからで、言い換えれば「それ見て現実で何を考えればいいの?そのストーリーに感銘を受けたとして俺の普段の行動に良い変化が現れるの?そして世界は変わってゆくの?」という貧しい実利主義が生み出した分岐選択によって俺の選択肢から切り捨てられていたからってことだな。

 (設定がどれだけ現実に即せているかどうかの話であって、仮に現実がオカルトになった世界でならばそれらのシリーズのストーリー展開は十分リアリティを持っている、ということにはなっていると思う。し、そうでなくてもオカルトとの闘いを通して何らかのメタファーとしているとしたら意味あるテーマ性を持っているとも言えるので、従来の仮面ライダーが「鑑賞に値しないクソ雑魚ヒーロー」みたいに言う気はないぞ!!!!決して!!!!むしろ興味が出てきたくらいだ!!!!!!!)

 

さあここで分かったはずだ!!

ゼロワンが今までの仮面ライダーと違う理由が!!!!!

 

ゼロワンが戦っているのは人間が生み出した道具である人工知能搭載人型ロボであり、これはまさに現実の世界で普及しつつある人工知能と人類の未来をリアルに予測した物語なのだ!!!!!

そしてそのことを決定付けるシーンは第2話で描写されていた!!!

現在、人工知能については世界のどこかで製造、運用の際の規則だとか失業だとか人工知能の人権だとかシンギュラリティだとか様々が議論されているはずだ。

ゼロワン劇中でも、人工知能特別法という規則が制定されていて、それに伴ってヒューマギア関連の違法を取り締まる対人工知能特務機関 A.I.M.S. も組織されたりしている。

人工知能特別法第一条は、ヒューマギアはいかなる理由に於いても人間に危害を加えてはならない。という文であって、これはアシモフのロボット工学三原則のからの引用なのだが、「この会社は何も考えずにヒューマギアを作っているわけじゃないよ。現実世界でもAI搭載ロボを作るなら最低限の法整備は必要だよね。けど企業ならそれ以上に自主的に出来る対抗策も用意しておくべきだよね。だからこのドラマは現実でAI搭載ロボの製造と運用が始まったらどうなるかを予測した物語なんだよ」という制作思想の説明を担ったアイテムであるのだ!!!!たった15秒のシーンでそこまで察せるかは置いといてだな!!!!!!

 

そしてこの「法整備しろ」とか「対抗策用意しとけ」が大きなポイントで、例えばこれが響鬼なら「魔化魍出てきた時のために鍛えとこうぜ!!!!シュッ」いや、魔化魍出ねーから!!で終わってしまうのだが、ゼロワンの場合は現実に、近い将来起こり得る事象に対して手遅れになる前にちゃんと考えとけ、こうしたらいいんじゃん??と視聴者に教えを与えるのだから設定と物語に説得力と必然性があり、視聴する意味となる(※響鬼の本当のメインテーマは「鍛えとこうぜ!」じゃなくて「少年の成長を描く」とか多分そんなやつですが)。

そして毎週人工知能人工知能と人間や社会の関わりについて違ったテーマで問答を投げかけ、視聴者の思考材料にさせる。

 

「物語を通して悪い可能性の恐ろしい未来予想を提示し、読者を動かす=どうすればそれを解決できるか、避けられるか考えさせる、行動させる→もしかしたらそれが世界を変えるきっかけになるかもしれない」

というのが俺がSFに求める一番の要素だ。そして、ゼロワンは見事にこれに当てはまる。

今までの仮面ライダーとの違いは、これがあるかないかだったのだ!!!!!!

ゼロワンは今までの仮面ライダーの中で最高のSF要素を持っている、というわけ!!!!!!!

 

 

そういえば、いくつか自分の中で解決出来てないことがある。

そもそもヒューマギアが脅威になった際、SF的に考えて最適な対抗策がたったひとつのパワードスーツ(仮面ライダー)での武力行使でいいのかどうか…。「最適解はこれだ!!」とまでは言わなくても、さすがに仮面ライダーって、ちょっと…。

ハックされてプログラムを書き換えられたヒューマギアは物理的に破壊しなければ止められないと言うんであれば他に効率的な武器を使えばいいんではなかろうか…?

いやいや生まれが仮面ライダーシリーズなのだからその根本を覆してしまったら元も子もないのだが……。

それにしたってやっぱ民間企業が武器を所有するのはダメか…。

それならば仮面ライダーだって殺傷能力はあるのだから、変身ベルトの設計図をサーバに置いとくのはやっぱアウトではなかろうか!!!????!?防衛省からの案件なのか???それならば内閣官房直属の対人工知能特務機関 A.I.M.S. の構成員がゼロワンを知らなかったのは不自然だな!!!!!

これは家宅捜索案件だろ!!!!!!え???仮面ライダーおよび変身ベルトは銃砲刀剣類所持等取締法で定義される銃砲および刀剣類に含まれない!!?????

単純な銃刀に依存せずに脅威と戦うテクノロジー。これが飛電インテリジェンスの企業力か(あれは刃物じゃなくてアタッシュケースだから)!!!!!なるほどここにわざわざ仮面ライダーで戦うことの必然性が理屈づけられている!!!

侮れねえぜ!!!!仮面ライダーゼロワン!!!!!!!!みんな見ようぜ!!!!!!!!!!!!!!